【第6回】新人脚本家◆小野ヨイコ◆プロデビュー企画エッセイ

残り半年。


■会社員+子育て+プロ脚本家を両立させたい!

このコラムは、シナリオ作家集団トキワ所属の新人脚本家の小野ヨイコが、


脚本とはまったく無縁の業界で会社員をしつつ、暴れ男児2名を育てつつ、


あと半年で大きく市場デビューできるか?! というチャレンジ企画です。


2021年1月から始まったこの企画、タイムリミットまであと半年です。


初回コラムはこちら→【第1回】新人脚本家◆小野ヨイコ◆プロデビュー企画

前回コラムはこちら→【第5回】新人脚本家◆小野ヨイコ◆プロデビュー企画


■『#どうコレ』(全6話)配信開始

『どうしようもないほど好きなのにコレでおしまいそういうことも、あるようだ』

TikTokと東宝株式会社主催の「TikTok TOHO Film Festival 2021」応募作品脚本を担当させていただきました。


5月末に村上岳監督から脚本執筆のオファーをいただき、2週間後には配信スタートの超短期決戦でした。


主演していただいた妃乃ゆりあさんのTikTokから、現在もご覧いただけます。


■オトギショートフィルムズ

トキワ主宰者である難波さんが企画プロデュースしている、おとぎ話をベースにしたオムニバス映画集も順調です。

ササキ×小野組の竹取チーム、着々と制作が進んでおります。


■企業制作のブランデッドムービーシナリオ

こちらも先月から引き続き鋭意制作中です。

まだ詳細をお伝えできないのがもどかしいですが、完成が本当に楽しみです!

監督と打ち合わせを重ね、修正に修正を重ねて、よりよい脚本を目指しました。


修正スケジュールに追われて、パニックにもなりかけましたが、いつもお世話になっている西島ユタカさん(@toyoko_t)の、とあるツイートが刺さりました。

「修正」と聞くとついシナリオセンター時代の「先生からの添削」のように受け取ってしまいがちですが、プロとなると全く違います。まさにモノづくりの職人さんです。

もう西島さんには本当にいつも大切なことを教えていただいて頭があがりません。


監督と二人三脚で作らせていただけることに感謝いたします。

どうぞご期待ください。


■中2映画プロジェクト2022

つんく♂さん主宰のオンラインサロン「つんく♂エンタメ♪サロン」が、青春映画製作のプロジェクトの第二弾をスタートしました。

こちらの脚本(プロット)に応募いたしました。


もうとにかく、つんく♂さんといえば、私はモー娘。世代ですのでそのイメージです。

あの頃は気になる男子によく「モー娘。の中だったら誰が好き?」なんて質問をして彼のタイプを探ったものです。ちなみに「辻ちゃん加護ちゃん」と答える男子にはまったく相手にしてもらえませんでした。


■あらためて決意表明、あと半年で市場デビューします!

振り返ってみますと、昨年の今頃はトキワに所属していながらも「プロの先輩方すごいな~私もいつか子育てが落ち着いたら…」と眺めていた私でした。

しかし難波さんからご提案いただいたこのチャレンジ企画のおかげで、


昨年は挑戦しなかったコンクールの波にも飛び込み、

昨年は知りえなかった監督や制作の方々とのご縁に恵まれました。

自身の書いた脚本が映像になる体験をさせていただいております。


第1回コラムからずっと「私ってなんで脚本家を目指してるんだっけ」と半年考えていました。

白状するとシナリオセンターに通い始めた理由は「表参道で習い事したい♡」というミーハーなものです。

しかし、それがなぜ脚本だったのかなあと。表参道でできる習い事って他にも死ぬほどあるわけですし。


そんなことを考えながら、昨年亡くなった祖母の遺品整理をしておりました。

ダンボールから出てきたのがこれです。

祖父が製本してくれた私のラクガキです。

30年近く、祖母が持っていてくれたんですね。

小野ヨイコというのはペンネームで、私の本名の下の名前は夢穂といいます。

高橋というのは祖父母の苗字で、昔私は「高橋夢穂」でした。


高橋夢穂の頃は、祖父母と一緒に暮らしていて、お茶丸という名前のメスの柴犬を飼っていて、

母親は忙しく働いていてあまり帰ってきませんでした。


兄弟はいなくて、祖父母の経営するプロダクションの従業員さんたちにかまってもらっていました。


祖父はアニメーション制作の人でした。児童向けのアニメや書籍を通して、原爆や戦争の悲惨さを子供に伝えていました。


ときに従業員さんを怒鳴り飛ばしたりして、もう昭和の頑固オジイって感じで、私も何度もゲンコツもらったりしてコワい存在でした。


親の背中を見るといいますか、私は祖父の背中をみていたんですかね。


私がシナリオセンターに通い出したのを祖父母は反対というか心配していました。

「せっかく正社員として企業に就職できたんだ、絶対にこっちの世界にくるんじゃない」

そう言っていました。

私は「趣味だよ」と言ってごまかしましたが、どうでしょう。


こうして今、私が、会社員と脚本家のコウモリ状態でいることを天国の祖父母はどう思っているでしょうか。

恥じない作品をつくっていきたいと思います。


それでは、今月はこのへんで。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

あと半年どうかお付き合いくださいませ!


小野ヨイコ

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